10. Southern Hospitality    フォントを大きくする フォントを小さくする

サウス、南部。どちらともにその言葉のイメージから暑いものを感じる。 いや、何か熱い物。どうも日本だと、ブラックカルチャーとなると、NY...みたいな感じがあるけど、私はこのサウスじゃないかって、 前から感じていた。いや、NYだってブラックカルチャーの重要な場所であることには十分に分かっているけど... 日本だと、どうも「ブラックカルチャーなら、NYっしょ」みたいな雰囲気にどうも反発しちゃう、 反抗期を超せない大人が私だったりする。何か、私のツボを押された映画が「サウンダー」や「知恵の木」というサウス物の 映画だったのもあるのかもしれない。あのキング牧師だって、生まれも育ちもサウスだし、活動の拠点もサウス。 そんなサウスをちょっぴり体験してきた。しかし、旅行期間も短いし、観光地に行った訳でもないし... なんで、旅行記っじゃなくて、感じた「サウス」をエッセイにしたいと思う。旅の面白ネタは、日記で随時書こうと思う。

まず一番楽しみにしていたのが、観光じゃなくて、実は日曜の教会。これは、前にも経験しているけど、北部だったので、 南部でどうしても経験してみたかった。プロじゃない素人が歌う下手だけど味のあるゴスペルが聞いてみたかった。 私はキリスト教信者じゃないし、歌詞を全部している訳じゃないけど「Wade In the Water」は、苦しい時に思わずあのメロディを 口ずさんでしまう。ゴスペルもだけど、映画等の映像で感じられない何かを感じたかった。

到着時から、車からキョロキョロを町並みを見ていると、人&車の多さよりも、教会の多さの方が目につく。 1家に1教会なのか...ってくらい。その教会の大きさも色々だけど、とにかく多い。実は、私の義母も教会の説教師をしている。 しかも自分の家の隣に友達と作った教会。私は、日曜にはてっきり、その義母が説教をしている教会に行くのかと思いきや、 私の夫が所属している教会に行けと義母に言われた。絶対に駄目って事はないんだけど、それが礼儀みたいな感じらしい。

そして、少し遅れてしまったのが、無事に教会に付くと、説教をしていた牧師さんは、中断をして、私たちの紹介をしてくれた。 いきなり、自己紹介をさせらた。私みたいなアジア人ですらいない小さな町なので、異星人でも見るような目で見られると思いきや、 暖かい目でほっとする。「よう、そげな所から来てくれた」って目と、うちの夫を小さい頃から知っている人ばかりなので、 「おまえさん、がんばっちょるな」っていう目の両方。そして「今週のお知らせ」というか... よく小学生の時にあった学級会での「○○係りからの連絡」みたいなのが始まる。私の学校で募金を集めているとか、 私の従兄弟が遠い州から遊びに来ていますとか、私は○○をがんばりました...とか。その時だったと思うんだけど、 誰かががんばったと言った時に、突然に誰かが「Oh, Happy Days」を歌いだした。映画でも「ビックママズ・ハウス」とか 「天使にラブソングを2」とかで、歌っていた曲。こんな感じで突然歌うんだ...と妙に感激。これだけでも、 来た甲斐があったかもしれない。そして、名前を忘れてしまったが、信者が水に浸かる..という儀式が始まった。 その時に、また突然、渋い声のおじさんが「Wade In the Water」を歌い出した。これは、もう感動。サビしか歌詞知らないのに、 ここぞとばかりに一緒に歌った。そして、すべてが終わると、殆どの人々が私たちに挨拶してくれたり、熱いハグをしてくれた。 やっぱり出る言葉は「通い所からよく来てくれた」とか「旦那さん、がんばってるね」とか、さっき感じた目と同じ言葉。 牧師さんも決してお金持ちに見えないんだけど、私の息子にお小遣いをくれた。先に書いたように、北部の教会も行った事があるが、 全然違う。北部の方は、ただ着飾って行って、説教を聞いたらお終い...みたいな感じだった。 「これがサウザンホスピタリティー(南部的熱い歓迎)か!!」と、感激する。これは教会の事しか書いてないけど、着いた瞬間から、 そのサウザンホスピタリティーは全身で感じていた。っていうのも、頬が痛い。熱いハグの時に、頬をスリスリ... そして、そんな熱い歓迎に思わず頬も緩みぱなしで、頬が痛い。

不思議なんだけど、南部の人々って、シャイで人見知りする人が多いように感じるんだけど、なのに精いっぱいの歓迎をしてくれる。 だから、言葉少な目で、頬スリスリだったりする。そんな姿にキュンとしてしまう。たまにいる口達者な人は、 その口で飽きさせない面白い話をしてくれる。南部の文化や特徴は、教会に目一杯詰まっているように感じた。 どうせ、足を運ぶなら、また南部に行きたいかなぁ...と感じた。住むかどうかは別にしてだが... 「サウンダー」や「知恵の木」を見た時の感動と同じくらいの余韻に浸れる。LudacrisやOutkastが伝えたい南部が、 そこにはあったと思いたい。

NYに負けないくらいの熱いブラックカルチャーここにあり。


10/6/02

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