11. F@$K Bill O'Reilly    フォントを大きくする フォントを小さくする

前から書いている通り、私はラップミュージックが大好きだ。 それは、以前から十分に書いていると思うので割愛したい。この題材にしたのには訳がある。 今、ラップ界では、オールドスクールブームと共に、この私がタイトルにした言葉が多く聴かれる。 ビル・オーライリーという人物についても、以前にこのエッセーの「Do The Right Thing」の部分にも書いたのだが、 アメリカのフォックスニュースチャンネルの人気キャスターだ。彼は以前から過激な発言で人気を得ていたが9/11以降、 益々人気になった人物である。そのオーライリーは、最近になってラップミュージックを好んで番組で取り上げているようだ。 私も何度か見た。好意的な意見でなく、反対派として... 人それぞれ好みがあるので、 もちろんラップミュージックが嫌いな人もいるだろう。それはそれでいいと思う。けど、彼の意見は聞くに堪えない程、滑稽なものだ。 いつもインタビューを受けるデフ・ジャムのラッセル・シモンズは、いつもオーライリーの上手い言葉で、やりこまれてしまうのが、 ファンにとっては非常に残念だ。くれぐれも書いておきたい。私は普段、絶対にFワードなんて絶対に使わない。 今回は、そんなオーライリーの為にわざと使ってみた次第だ。

このクリスマス商戦で沢山CDが出ている中から、私はミッシー・エリオットとスヌープ・ドッグのアルバムを手にした。 悩みに悩んで買った2作品だ。そして、スヌープの「Thank Yous」を読んでいた。一番最後にこのタイトルである言葉を見つけて、 思わずほくそえんでしまった。そしてその次に手にしたミッシー・エリオットのアルバムでも、 客演したJAY-Zがやはり同じ言葉でオーライリーにメッセージを送った。私的には、ラッパーは言葉のマジシャンだと思っている。 色んなボキャブラリーを使って、韻を踏んだり、メロディに乗せたり...  デビット・カッパーフィールド調なリズミカルで高貴な感じのチャックDみたいなラッパーもいれば、 マギー司郎みたいななんともいえない味わいある雰囲気なナッピー・ルーツみたいなラッパーもいる。 そんな彼らがこぞって、一番つまらない言葉であるFワードを投げかけるのには意味がありそうだ。言っても通じない人には、 そんな簡単なつまらない言葉が適当なのかもしれない...などと思う。また彼(オーライリー)が一番、 その言葉が広がる事を嫌がっているから、わざとなのかもしれない... また優れたラッパーはあまりF@$Kばかり連呼はしない。 言葉遊びをしたものが尊敬されるラッパーたちだ。(まぁ、最近ではその裏をかいたリル・ジョンもいて、奥が深いのだが...)

私自身、中学の頃にラジオで聞いたRUN-DMCが多分ラップとの出会いとなると思う。 そして、それからだって中学生にも関わらず、意味も分からずいろんなラップを聞いていた。 その時から、そのFワードがどのような感じかを知っていた。が、ラップを聴いたからって、その言葉を使う事なんて絶対になかった。 面白がって使う事だってない。今現在、私のパートナーが、英語が母国語の人だけど、彼と喧嘩したときだって、 使った事など皆無だと言い切れる。逆に、その意味を知っているからこそ、使えない。私は口をすっぱくして言っているけど、 ラップにしろ、ロックにしろ、聞く側の倫理の問題だ。「そんな事言ったって、小さい子供が聞いて...」と、 いつもオーライリーはラッセル・シモンズを責めるのだが、言ってやりたい。そんなのは子供を管理できない大人の責任だ...と。 そこでいつもシモンズ氏が「われわれのリアリティーを..」って言ってしまうのが情けなく感じる。 リアリティをエンターテイメントに求める者は少ないんじゃないかと思う。 自分の置かれている立場をちょっと超えて異次元体験させてくれるのがエンターテイメントに求める形。 ちなみに私の側にいるラップ好きのアメリカ人に「どうしてラップを聴くのか?」と不意に問いただした。 返ってきた答えは「新しい音楽だから。言葉ってよりはその音楽かな..」と言っていた。ちなみに私は歌詞について、 特に問いただした訳ではない。どうしてラップを聴くのか?に返ってきただけだ。やはりリアリティを求めているとは思えない。 たった一人のアメリカ人に聞いただけなので、何とも言えないが...

幸いにも私は自分で自分がコントロールできるだけの歳だ。子供達は大人がコントロールすべきだ。 最近は子供に関わらない大人が多すぎるからいけないのだ。何のためにわざわざ「Parental Advisory」がついているのだ。 大人が聞いて欲しくないのなら、やはり自分の子供を叱るべきだ。親が叱る事も愛情なり。

いつの時代も先鋭的なものが攻撃を受ける。今は、ラップがポピュラー化して、誰もが耳にする時代だから、 オーライリーはふてくされているのだろう。リトル・リチャードが登場して、最高に官能的で楽しかったロックンロールでさえ、 今はあのようになっている。オーライリーみたいな大人のせいで、この先、ラップがふにゃチンになるのは許せない。 そう簡単にはならないと信じているが、一人のラップファンとして思う。そんな事は絶対にさせない。 ラップが生んだもっともつまらない言葉であるが故、ラップ界の中では奥が深い言葉であるその言葉を彼には投げかけたい。 F@$K Bill O'Reilly.


1/19/03

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