6. 80's Rule!!    フォントを大きくする フォントを小さくする

前にちらっと「80年代のブラックムービーが未熟だ」と、どこかで読んだ事があるんだけど、 ずっと腑に落ちずいた。そうなのかな....

私は80年代後半くらいから、ブラックムービーに興味を持ち始めた。多分「ドゥ・ザ・ライト・シング」辺りからだと思う。 たまたま、サントラを提供したパブリック・エナミーが好きだったのが影響していたんだけど、映画から凄くエナジーを感じた。 でも今程は、見てなかったけど、元々映画好きなので、それから公開したり、ビデオになった物を見ていた。

70年代や90年代のブラックムービーと比べると、確かにインパクトはないのは確かだろう。けど、一番ある意味面白いのは、 断然に80年代だ。ブラックムービーと言われると、多くが70年代の「ブラックスプロイテーション」や、スパイク・リーの名前が出てくる。 私が、ある意味80年代が一番面白いと書いた理由が、そこにある。70年代のその「ブラックスプロイテーション」の いいエネルギーとプライド、そしてスパイク・リーを生み出す活力があった80年代。80年代は、凄くエネルギッシュだった。 70年代もそうだったが、それとはまた違うエネルギーがあるように感じる。「考える力」のエネルギーかな。 それまでは、ストレートな自分たちの強さを見せていたのに対して、80年代は自らに宿る知恵と知識のエネルギー。 例えば、スパイク・リーが影響を受けたと言っていたロバート・タウンゼント監督の「ハリウッド夢工場」。 タウンゼント監督と脚本を一緒に書いたキーネン・アイボリー・ウェイアンズの2人は、 自らを置かれている立場を皮肉にパロディにする事で、観客に笑いと「考える力」の2つを提供した。 70年代は、比較的にストレートに自分たちの置かれている立場を描き、センチメンタルに訴えていた気がする。

80年代にだって、素晴らしいアフロアメリカン監督は存在した。スパイク・リーに、ロバート・タウンゼント、 キーネン・アイボリー・ウェイアンズ、そして70年代から既に活躍し、 現代ブラックムービーの父と呼ばれるマイケル・シュワルツ等がいる。未だに第一線で活躍する人たちばかりだ。 それに俳優だって、デンゼル・ワシントンが、そのマイケル・シュワルツの映画でデビューしたのも、80年代。 もちろん、モーガン・フリーマンもサミュエル・L・ジャクソンも居た。 プロで働いていた以上、彼らの監督としての采配や演技力が「未熟」だったとは思わない。 90年代になって、一気にまたブラックムービーが増えて、良質に見えたので、80年代の記憶が薄いのは確かかもしれない。 でも、その90年代のブラックムービーブームのきっかけが、80年代の「ドゥ・ザ・ライト・シング」であるし、 「ハリウッド夢工場」である以上、80年代は軽視出来ない筈だ。

80年代は十分に「成熟」していた時代だったと私は思う。


7/29/02

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