7. Love my SOUL    フォントを大きくする フォントを小さくする

こういうサイトをやっていると、ひょっとしたら私はブラックムービーしか 見ない人なんじゃないかって思われるかもしれない(そんな事はないと思うが...)。実は古典イタリアドラマとか、 おフランス映画だって普通の人並、いやそれのちょっと上くらいは見ているつもりだ。でもこのジャンルに拘る理由を書いてみたい。

私は、小学校で「りぼん」を購読、中学に入る直前くらいから「ロードショー」と「スクリーン」が私のお小遣いの行方だった。 その頃には、その表紙を飾るスター達になんの疑問も持ってなかった。それまで見ていた映画にも何の疑問の抱かなかったし、 アメリカっちゅう国は、コケイジアン(その頃はそんな言葉すら知らずに白人と思ってたけど)がスターになれる国だというのに 何の疑問も浮かべずに思っていた。日本に居たら、当然そう思うに違いない。だって、私が購読していたそれらの本の表紙、 いや中の記事ですら、それらの人々が華やかにグラビアを飾っていたのだから...  そんな頃は、私が知っているアフロアメリカンスターなんて、エディー・マーフィーくらいにすぎない。 そんな彼が「星の王子NYへ行く」で、殆どオールアフロアメリカンキャストで見せてくれた映画で、 私は面白さを知った訳なんだけど... それでも、なかなか彼らがメインで見られる映画はなかなか見られる訳がなく、 短大時代にやっと見れた「モー’・マネー」。そして、私はデーモン・ウェイアンズに出会って、 近くのビデオ屋さんでは彼の出演作は見当たらず、仕方なくエディー・マーフィーが主演の「ビバリー・ヒルズ・コップ」の おかまなバナナマンの脇役を再確認したり、トム・ハンクス主演の「パンチライン」での妙な裕次郎座りを披露している 彼に出会うのがやっとだった。家から離れた駅近くのビデオ屋さんで、奇跡的に「ゴールデン・ヒーロー」に出会うが、 その頃は、それが何を意味しているのか分からず悔し涙を流した。その頃の私には、高校最後のパーティーがプロムであって、 そこに高校生にも関わらず、ドレスなどを着て、リムジンで行く事が、アメリカの文化だと思っていた訳だし....  そこで悔しい思いをした私は、必死に(?)勉強した。ラッキーな事に時代は、スパイク・リーが「マルコムX」の製作を発表し、 街の本屋には彼の本が沢山並んだ時代。前に街の図書館で借りて読んだ、縮小された「マルコムX」ではない、完全版の「マルコムX」。 私はすぐに読んだ。そして人伝いにもらった「マルコムX」の試写会のチケット。凄い狭い会場で、長い映画で、椅子が固いのに、 それすら気にならない位に、私は夢中になった。もちろん、その前にも他の良質なブラックムービーも見ていた訳だが、 あの時ほど狂喜した事はなかった。けど、自分が読んで想像していた「マルコムX」とはちょっと違っていたりして、 余計に私はこの手の映画の面白味の醍醐味を味わってしまった。

しかし、日本ではブラックムービーは年に数える程しか公開されない。殆どがビデオスルー。 いや、ビデオになるだけマシだったりする。待てど暮らせど、見たい作品が公開される訳でもなく、 見るまでには相当な努力が必要だったりする。見たい作品を手に入れる事もそうだが、その映画が何を意味しているのか...  勉強しないと理解できない時もある。そこまでする必要もないと思われるかもしれない。簡単に見られて感動できる作品も多いのは確か。 でもそれは、望まずにして得た知識から感動できる事だってある。先に書いた高校のプロムがそうだ。 そんな事は、「ロードショー」や「スクリーン」で大々的に特集されている作品を見ていれば、知らずに覚える知識だ。 ただ、ブラックムービーだと、そのような事が日本では少ないのが非常に気になる。 もうちょっと公開してくれれば、手ごろに楽しめるブラックムービーだって多数あるから、私はいつも残念に思う。 少しの努力で私は、面白いと思える作品の幅が広がった。ホンの少しでもいいから、 そういう人がもうちょっと日本に増えてくれれば..と思うのだ。


12/8/02

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