!! また新しく書き直しています。 こちらは、古いバージョンです。

>> Soul Cimema History

1990-
{1980}
{1990-

>> 90's

90年代に入ると、リーに続く監督が続々と出てきた。70年代のメルビン・ヴァン・ピープルズの息子の マリオ・ヴァン・ピープルズや、ジョン・シングルトン、レジナルド&ウェリントン・ハドリン兄弟、マティ・リッチ、 ダグ・マクヘンリー、アレン&アルバート・ヒューズ兄弟等であった。リーによって、道が開かれて、 彼等は実に素晴しい作品を多く残している。 レジナルド・ハドリンが「ハウス・パーティー」で若者の心をつかむコメディ作り、マティ・リッチは、 若者の心を繊細に表現したり、ダグ・マクヘンリーは、愛をテーマに恋愛、家族愛を描いてみせ、ヒューズ兄弟は、 現代の若者の悩みをストレートに表現した作品等を作っている。とりわけ注目されたのが、ピーブルスとシングルトンだろう。

>> John Singleton / ジョン・シングルトン

南カルフォルニア大映画学科在学中に「ボーイズ’ン・フッド」を書き下ろし、その脚本が「ジャックニコルソン賞」を受賞して、 注目を集めて、大手のコロンビアが彼と契約した。その契約は「彼が監督をする」と条件をつけての契約で、 その映画で彼は最年少でオスカーの監督賞にノミネートされた。彼は、積極的に、売れているミュージシャンの出演させている。 70年代の最高のヒットとなった「シャフト」を復活させてみせた。

>> Mario Van Peebles / マリオ・ヴァン・ピーブルス

伝説的な監督メルビン・ヴァン・ピープルズの息子で「Sweet Sweetback's Baadassss Song」にも出演していた。 一時期はサラリーマンをしていたが、その後に、俳優として活躍した後に、1991年に監督・主演して「ニュージャック・シテイ」を 完成させる。父の「Sweet Sweetback's Baadassss Song」以降、アクション映画が増えたのと同様に、 息子のマリオの「ニュージャック・シテイ」以降は、ギャング映画が量産された。

>> 90年代での変化

90年代は、逆にアフロアメリカンの手によって、ギャングやドラック、 銃等のイメージを付けてしまった年代だった。が、それは彼等の望んだ事ではなくて、観客がそうさせたのだった。 そんな時代の中で生まれた作品が「ため息つかせて」と「ソウルフード」だった。
「ため息つかせて」も「ソウルフード」も、既に人気の俳優や歌手等を使うという手法は、70年代と変わっていないが、2作品とも、 現代のアフロアメリカンの生活に一番近い物語を描いて(いると言われている)ヒットした作品だ。確かに「映画は娯楽」だから、 もちろん現実離れしたドラマも、両作品ともに含まれているものの、どちらも麻薬等のネガティブな部分は少ない。 (「ソウルフード」では、キャラクターの1人が前科持ちではあったが...)
また、以前も異人種カップルについて描いた映画は、数多くあったが、それだけに焦点を絞らずに作られた映画も増えてきたのが、 この年代だった。「バット・ボーイズ」では、最後に主演のウィル・スミスが、 事件に関わった女性とさりげなくエンディングを迎えたりした。そのウィル・スミスは、 人種を超えたスーパースターとなった。


>> Will Smith / ウィル・スミス

ウィル・スミスは、元々ラップデュオの一人として、芸能界にデビューした。 「DJ Jazzy Jeff and Fresh Prince」と名乗るそのデュオは、音楽界の最高峰グラミー賞で、初めてラップ部門が出来た時に、 受賞したデュオでもある。当時はFresh Princeと名乗っていたスミスだが、フィラデルフィアの出身で、 高校時代に相棒のJazzy Jeffこと、ジェフ・タウンゼントに出会う。 スミスは、マサチューセッツ工科大の奨学金が貰える事になっていたが、大学には進まずに、タウンゼントと、 ラッパーとして、デビューする。彼等のラップは、彼等のキャラクター通りの軽快なラップで、すぐに人々に受け入れられた。 先に述べたように、グラミー賞等の賞も沢山輝き、順調だった時に、ジュエリーや車等に、お金をつぎ込み、破産してしまう。

そこで、スミスは、以前勉強していたアクティングの道に進む事となる。 音楽界の重鎮、クインシー・ジョーンズがプロデュースする番組の主役に抜擢された。 その番組はヒットして、スミスは、役者としても注目を集める。
ウーピー・ゴールドバーグと共演した「メイド・イン・アメリカ」では、ゴールドバーグの娘役のニア・ロングの恋人役で、 軽快に演じてみせた。そこで、今度は一転してドナルド・サザーランドと共演した「私に近い6人の他人」で、 実にシリアスにミステリアスな演技を見せて、好評を得たのだった。 そして、次回作には、スミス得意の軽快な演技が見れる「バッド・ボーイズ」に主演するのである。 この映画は、80年代、古くはポワチエの「夜の大捜査線」からの、アフロアメリカンとコケイジアンのコンビの枠を取り外して、 スミスの相棒は、同じぐらい、いやそれ以上に軽快なマーティン・ローレンスだったのだ。 次の作品が「インディペンデンス・デイ」となる。この超大作の主役がスミスだった。 この時期のスミスは、アフロアメリカンの枠に止まらずに、どんどんと大作の主役を演じる。 そして、大手会社もスミスが主役なら客が取れると分かったのである。と、スミスは、これまでの殻をすべて破り、 貢献した人物なのである

>> Musician / ミュージシャンの活躍

ウィル・スミス、トゥパック・シャクール等の活躍により、ここ何年かは、特にミュージシャンが、 俳優業で目立つケースが多い。アイス・キューブ等は、脚本を書いたりもして、実力のある所を見せている。他に活躍している人を、 名前だけ挙げていくと、ジャネット・ジャクソン、クイーン・ラティファ、バスタ・ライムス、アリーヤ、ブランディ、モニカ、 LL クールJ、アイス-T、DMX、シスコ、NAS、TLC、Lil' Zane、Lil' Bow Wow、スヌープ・ドック、マスターP等、 他にも数え切れないくらいいる。マスターPは、自分の映画制作会社をつくり、コメディ系を一時期量産していた。

>> Future / 今後

これからのソウル・シネマ、このようなスミス級の俳優がどんどん出てくれると期待しているし、 出てくるに違いないと信じている。そして、彼等のような俳優や映画が、何のしがらみもなく、正当に評価される日を願って.....


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参考文献
「ブラック・ムービー」著者
>> 井上一馬
「ノイズ13号/『黒人映画』とは一体何だろう」著者
>> ジョン・G・ラッセル