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●● レビュー Babygirl1989年、若干10歳のアリーヤ・ホートンは有名なスターを多く輩出したTV番組「スター・サーチ」の舞台に立っていた。しかし上手くはいかなかった。叔父のバリー(リリク・ベント)はレコード・レーベル会社を持っており、そこで関わっているR・ケリー(クレ・ベネット)に頼んではいるが、中々進まなかった。アリーヤ(アレクサンドリア・シップ)は高校のタレントショーで成功し、プロへの道を進むべく、また叔父バリーに話をしに行く。バリーはR・ケリーへの説得に成功し、R・ケリーは渋々アリーヤの歌を聴くことになるが、彼女の歌声に魅了され、プロデュースをする事になった。それと同時に仕事をしているうちに惹かれ合い、結婚までしてしまう。若干15歳のアリーヤは年齢を詐称していたのだった... 若干22歳でこの世を去った歌手・女優のアリーヤ。飛行機事故で突然亡くなった日を今でも昨日の事のように覚えている。この映画ではアリーヤが「スター・サーチ」に登場してから描かれる。R・ケリーと出会い、恋に落ちて、悲しい経験をして、スターになって、そしてまたデイモン・ダッシュと恋に落ちて、そしてこれからという時に事故に遭う。家族との絆を中心に描くのかと思えば、途中からは恋するアリーヤが中心に描かれている。アリーヤにとって大事な歌も本人の歌が使えず、かなり中途半端であった。 ジーンズをばかりを履いていた彼女のあどけなさと、唯一無二でその透き通るような透明感のある歌声が大好きだった。誰もが彼女をそう呼ぶように「ベイビーガール」という言葉がぴったりの女の子だ。しかしこの映画ではそんなアリーヤを全く感じる事は出来なかった。 大好きだったあのアリーヤの姿を再現してくれる事はなかった。このような形でなぜに作ってしまったのか?悲しくて、悔しい。 (Reviewed >> 11/15/14:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 まあ作る前から色々と問題が山積みだったアリーヤの自伝映画。まずアリーヤの遺族が許しておらず難航。「なんでうちのアリーヤがテレビ映画なのよ!」と怒っておられました。その気持ちは十分に分かる。しかもHBOとかショータイムならまだしも、ライフタイムチャンネルってー!!っていう、ご両親のお気持ち分かりますよ。とーぜんです!そしてアリーヤ役に決まったゼンデイヤ・コールマンだけど、それが発表されるやいなや、ミックスであるゼンデイヤはアリーヤとは程遠い!とツイッターで批判のお祭り状態。ゼンデイヤ失意の降板。んじゃ、映画辞めます!とライフタイム。しかし数週間後にアレクサンドリア・シップ代役でやっぱりやりまーす!と発表。ファンもゼンデイヤの事があったので、今回は反省したのか沈黙。良かった、一件落着!と思いきや、アリーヤと関係が深いR・ケリーやミッシー・エリオットにティンバランドの配役が決まると、またもやファンが反発!!で、あっという間に出来上がったようで、TVにて放送!またツイッターでお祭り!コテンパンに酷評。これを書いている時点では、放送後から2日目なのですが、未だツイッターでは#AaliyahMovieがトレンド入りしている。と言え、TLCの映画『CrazySexyCool: The TLC Story / 日本未公開 (2013)』が前評判からみんな面白くないでしょ!と言われ続けておりましたが、フタを開けてみたら非常に面白い映画で、特に放映前は酷評されていたリル・ママが好演という作品だった。今回もその手の驚きというか、どんでん返しを待っておりましたよ。アリーヤのファンとして、映画ファンとして。 1989年、アリーヤは国民的人気の番組『スター・サーチ』の舞台で歌っていた。若干10歳であった。しかし失敗してしまったようだ。悲しむアリーヤの為に叔父でレコードレーベルを持つバリー(リリク・ベント)は、グラディス・ナイトのコンサートで歌わせるのだった。それから時は経ち、高校のタレントショーで歌うアリーヤ(アレクサンドリア・シップ)。会場は沸いた。益々、歌手への道を真剣に考えるようになった。バリーに話をしにいき、バリーは前々から頼んでいた自分のクライアントであるR・ケリー(クレ・ベネット)を説得し、アリーヤの歌を聞かせる事に成功した。R・ケリーはアリーヤの声に惹かれ、アルバムをプロデュースする事に。レコーディングが進むにしたがって、アリーヤとR・ケリーはお互いに惹かれていく。しかしアリーヤは若干15歳だった... まあアリーヤがどのようにスターダムを駆け上がっていったのか...が前半描かれていて、そこには叔父のバリー、マネージャーの両親、仲のいい兄、そしておばあちゃんとの関係が前半は割りと中心。R・ケリーと恋に落ちた辺りと人気が出て行く所が同じタイミングで、R・ケリーとの別れからのセカンドアルバムでミッシーとティンバの抜擢、アリーヤが割りとR・ケリーとの事を引きずっていたというのが描かれ、そして映画出演、更にはデイモン・ダッシュとの恋、そして事故が描かれている。前半はおばあちゃんとのエピソードも時間を割いて描いていたので、家族との仲が中心に描かれるのかな?と予想。所が、途中からアッサリと家族があんまり出てこない。最後はまた家族で...と思っていたら、デイモン・ダッシュ!え!これ見ちゃうと、デイモン・ダッシュがやたらとカッコ良く見えるというね。今じゃ、ジェイーZに見捨てられ破産しているし。最後はデイモン・ダッシュじゃなくて、そこは家族じゃね?と思ってしまいますね。 でも、アリーヤと言えば、やっぱり歌とダンスな訳でして...そこがしっかりと描かれていれば、ここまで悪くならなかったとは思うんですが、何しろ最初から遺族を怒らせたので、アリーヤの曲が殆ど使えないという... なので劇中でもボビー・ブラウンやヴァネッサ・ウィリアムスの曲をカバーするという良く分からない状況。実際そうなのかも知れないけど、アリーヤの偽物が歌うカバー曲って何が楽しいの?と。そこはカットでもいいじゃんっていう。ダンスもね、頑張っていたと思うよ。でも...踊っている時に、お腹がたぷ~んプルプルとなる時が多々ありまして... あのアリーヤがお腹たぷ~んとなる事なんて無かったやい!と激怒でしたわ。アリーヤって、みんなから「ベイビーガール」と呼ばれ、R&B界ではとてもとても大切にみんなに可愛がられた印象じゃないですか!それこそこの映画のタイトル「R&B界のプリンセス」でもあった。この女優さんには、そんなアリーヤの印象と魅力を引き出す事は出来ませんでしたね。それが非常に残念だった。自伝映画の醍醐味を味あう事が出来ませんでしたね。例えば『Ray / レイ (2004)』で女性には弱いけれど、それなりの魅力と才能があったレイ・チャールズを蘇らせたジェイミー・フォックスのように... 例えば『Get on Up / 日本未公開 (2014)』でハチャメチャで俺様だけど好きになっちゃう魅力たっぷりなジェームス・ブラウンを蘇らせたチャドウィック・ボーズマンのように... 例えば『What’s Love Got to Do with It / TINA ティナ (1993)』で物凄く我慢して努力してスターの座を手に入れたカッコいいティナ・ターナーを演じたアンジェラ・バセットのように... っていうのをこの女優さんに求めるのは酷ですかね?まあそれが出来ないなら、作らなきゃ良いんだよ!って事ですよ!!アリーヤの透明感や魅力を引き出せる女優が出てくるまで待てばいい話。というか、レイ・チャールズだってジェームス・ブラウンだってティナ・ターナーだって個性が強いスーパースターなので、あんな風に演じられる人たちは出てこないと思っていた。でも出来たんだよ、最高の形で。 まあこういう映画は悔しさだけが残りますよね... (1299本目) |
●● トリビア アリーヤの遺族がTV映画である事に激怒。その理由でアリーヤの曲は使えない事になった。 アリーヤ役に決まったゼンデイヤ・コールマンにイメージと違うとファンが反発し、ソーシャルメディアで反発。批判に耐え切れず降板した。その後プロジェクトも中止がライフタイム・チャンネルより発表されたが、アレクサンドリア・シップがアリーヤ役に決まり再始動。 11/15/2014にライフタイムチャンネルにて放映。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 * The BEST OF SOUL2014 映画秘宝 私が選んだトホホ映画 2014年度1位 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt3823994/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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