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●● レビュー 自由な心船が港に着き、黒人の少女が降り立った。その少女は、セネガルのダカールに住むディオナ(M・T・ディオップ)だった。セネガルでのディオナは、仕事探しに毎日出かけるが門前払いを受けていた。ある時出合った男の子が、メイドの仕事を見つけるのにいい場所を教えてくれた。ディオナと同じ年の頃の女の子達が沢山居る中で、現れたフランス女性はディオナを選んだ。ディオナは子供の世話をする事になったが、その家族はすぐフランスに行く事になり、ディオナも一緒に行くように言われた。恋人になっていたあの時の男の子と別れ、新しい何かをディオナは求めて船に乗りフランスに渡ったが... ディオナという少女の心を見事に捉えている。メイドの仕事をしながらも、何かを求めて、毎日綺麗なドレスで食事を作ったり掃除をしたりする、その少女の姿。フランスに行くと分かった時には、何かに出会えると、恋人の前で裸足ではしゃぐその姿。心だけは自由だった少女の姿が鮮明になる。少女の心の声となるナレーションが、力強い。少女の世界を広げた筈だった、フランスという異国の地で味わう孤独感。一つのお面だけが、少女にとっての故郷。そのお面が、ラストに男を付回す。故郷への思いと自由な心だけは、誰にも奪えない。 ウスマン・センベーヌは、カメラから伝わる以上の物を伝え、観客の心をも自由に解放してくれる。 (Reviewed >> 6/29/06:DVDにて観賞) |
●● 100本映画 Not Yet |
●● トリビア セネガル出身のウスマン・センベーヌ監督の作品。「アフリカ映画の父」と呼ばれるきっかけになったが、この作品。センベーヌの大きなきっかけとなり、映画祭にも出品された。アフリカ黒人による最初の長編映画とも言われている。 フランス語の原題は「La Noire de...」。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 >> Carthage Film Festival 1966 Won Tanit d'Or : Ousmane Sembene >> Prix Jean Vigo 1966 Won Prix Jean Vigo Feature Film : Ousmane Sembene |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://imdb.com/title/tt0060758/http://en.wikipedia.org/wiki/La_Noire_de... Not available from Allcinema |
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