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Cast >>Richard Gilden (Jerry Ellsworth), Rima Kutner (Andrea), Harry Lovejoy (Rook), Max Julien (Raymond), Jakie Deslonde (Farley), James McEachin (Lonnie), Whitman Mayo (Alex), Kirk Kirksey (Delbert), Jimmy Robinson (Barnaby), Anita Hurrel (Mrs. Ellsworth) ...
Director >>Ted V. Mikels
Writer >>Art Names, John T. Wilson
Producer >>Ted V. Mikels
Genre >>Drama
Country >>USA

 総合ポイント 2.75点/5点満点中
内容 >>3 演技 >>3 演出 >>3 音楽 >>2

 レビュー
"The Lord show us the way"
ロサンジェルスで暴動が起きた(ワッツ暴動)。知り合いの新聞記者の為に、その中で写真を撮ってきた男がジャズ・ミュージシャンのジェリー(リチャード・ギルデン)だった。彼は色がとても白い白人に見える黒人だったのだ。そして一方で、人口8462人の小さな町アラバマ州ターナーヴィルで、野心溢れる黒人青年デルバート(カーク・カークシー)が、「公民権法案成立」の新聞を見て、町の白人専用カフェでコーヒーを頼んだ。結果、夜になってクー・クラックス・クランに殺された。そしてKKKは更に黒人教会へ向かい、爆弾を投げた。その爆弾が、少女に当たって亡くなった。ジェリーは一本の電話を受ける。ジェリーの娘メアリーがKKKによって殺されたというのだ。そう、あの少女はジェリーの娘だった。ジェリーは自分の容姿を逆手にとり、白人となってターナーヴィルに向かい、KKKへの復讐を誓うのだった...

近年はブラックスプロイテーションとして扱われているモノクロ映画。しかし、この映画がブラックスプロイテーションとして認識されてしまうと、ブラックスプロイテーションの歴史が変わってしまう。見て思うのは、どちらかというと40-50年代のレイス映画を引きずっている作品だ。白人俳優が黒人を演じ、黒人が白人として通す「パッシング」を描いている。そこに「復讐」が含まれているので、エクスプロイテーション的要素が高くなってしまっている。そして完全にB級だし、KKKだし。もしこれが黒人俳優主演で作られていたら、それだけで歴史に残っていた事だろう。黒人俳優が白人女優を抱きしめキスする。しかし映画の中でもそれが許されていない所が、この映画の緩さゆえ。

プロット・アイデア・タイトルは面白い。もうちょっと本気で取り組んでくれたら、歴史を変えたかもしれない作品...だったかもしれない。惜しい!(多分無いけど)
(Reviewed >> 1/30/15:ストリーミングで鑑賞)

 100本映画
週末の夜って、ブラックスプロイテーション観たいじゃないですかー!金曜・土曜の仕事から解放されて気が抜けて完全に無防備な感じ、しかも夜!は、遊ぶに限るんですが、私みたいに家庭があると、遊ぶという訳にもいきませんので、そんな時には、ブラックスプロイテーション映画でスッキリ爽快!そしてダラダラ観るに限ります。週末の夜にブラックスプロイテーションは雰囲気も盛り上げてくれております!と・こ・ろ・が!タイトルだけ見て「あ、ブラックスプロイテーションだわ!」と観てみたら... あれ?モノクロ??あれ?違くね??なんだこの感じはー!!あれ?でも『The Mack / 日本未公開 (1973)』のマック様...いやゴールディ様こと、マックス・ジュリアンが出ているじゃないか!あれ?でもこれ完全にブラックスプロイテーションとは違うよね...

なにやらクー・クラックス・クラン(以下KKK)が十字架を燃やして集会をしている。軽快に歌われる「KKKに愛しい娘が殺された♪」という歌。画面は変わり、テレビ画像では暴動が起きていた。ワッツ暴動だ。楽屋らしき所でジェリー(リチャード・ギルデン)という男を待っていたのが、アンドレア(リマ・カトナー)とロニー(ジェームス・マクイーチン)だった。ジェリーは、知り合いの新聞記者の為にワッツ暴動の写真を撮っていて遅れた。ジェリーは見た目は白人だが、黒人のジャズミュージシャンだったのだ。一方、アラバマ州ターナーヴィルという小さな町で、デルバート(カーク・カーシー)という若い黒人青年は新聞の一面に載っていた「公民権法案成立」というのが、本当なのか知りたかった。兄のファーリー(ジャッキー・デスロンデ)には反対されたが、町の白人用カフェでコーヒーを頼んだ。その夜、デルバードはKKKに殺された。町の住人はKKKが誰で、デルバードを殺した男も知っていたが、その男が罪を問われる事はなかった。しかもデルバードの死で悲しみにくれる黒人教会に爆弾が投げ込まれた。運悪くメアリーという少女がドア付近に居て爆弾により殺された。そこにロサンジェルスに居るジェリーの元に電話が入る。娘が殺されたという知らせだった。そうメアリーはジェリーの娘であった。怒り狂うジェリー。そうだ!と美容室に入り、カツラをつけて白人になりアラバマ州ターナーヴィルに戻るジェリーだったが...

と、上のあらすじとタイトルで大体お気づきでしょう!ジェリーが「黒人クランスマン」なのです!って、何となく面白そうでしょ?だって、デイブ・シャペルの「シャペル’ズ・ショー」の黒人クランスマンが映画になっているぅー!って感じでしょ?でもこちらはあくまでも、復讐の為にKKKに潜るだけの事。デイブのは本物の黒人(盲目なので自分の姿は分からない)が、黒人大嫌いの白人至上主義者だったからね。あれは凄かった!こちらは色の白い黒人が白人になるきる「パッシング」な訳です。ロサンジェルスでジャズミュージシャンをやっているのですが、別にその時にはパッシングしていない。でも恋人のアンドレアは白人女性。そのアンドレアに結婚を迫れるも、「俺とお前が結婚なんて出来ねーよ!」と喧嘩になって、アンドレアの首をちょっと絞める...なんて、ちょっと酷い男じゃないか?まあその直後に娘が死んだという知らせを受けるんですわ。って、ここまでのタブーをね、黒人俳優が演じていたら、映画の歴史として面白かったんでしょうけど、普通に白人男優が演じております。やっぱり役とはいえ、白人女優とキスしたり首を絞めたりなんて事はご法度だったわけですね。という事で、これはB級の復讐劇とはいえ、ブラックスプロイテーションではありませんよね。どちらかというと、1930年代から続いた白人俳優が黒人のパッシングを描いた「レイス映画」なんですよね。それにほら、これがブラックスプロイテーションだとしたら、歴史変わっちゃうでしょ?ブラックスプロイテーションの始まりは『Sweet Sweetback’s Baadasssss Song / スウィート・スウィートバック (1971)』と『Shaft / 黒いジャガー (1971)』にしておきたいじゃないですか!

ちなみに冒頭の気が抜ける軽快な「KKKに愛しい娘が殺された」っていう曲も、白人ミュージシャンの作品。あの曲からいい予感はしなかったけど、予感的中でした。ちなみにレッド・フォックスのヒットシットコム『サンフォード&サン』の名脇役ウィットマン・マヨが黒人バーのオーナーで登場しております!最初に書いたマックス・ジュリアンは、ニューヨークのハーレムから来て、ターナーヴィルを過激運動に扇動するリーダー男。最後、可哀想な目に遭います... まあそれもあって、この映画は黒人からは全く支持されませんでした。当然!

やっぱりブラックスプロイテーション映画は、黒人自身がヒーローじゃなきゃ!って、この前『ブラック・ダイナマイト』(アニメ版)が言ってたよ!

 トリビア

 その他

 受賞歴

 サウンドトラック


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 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt0060173/
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Black_Klansman
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Last Modified: 2015-01-31
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