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●● レビュー "The only way you can lose the fight.. if you don't get in the ring"兄メイン(ダショーン・マイナー)と共に近所のコミュニティセンターで、女の子ながらボクシングで汗をかいていたトニ(ロイヤルティ・ハイタワー)。キャピキャピした女の子たちはみな同じセンターのダンスチームに居た。当然ながら、年上のボクシング男子とダンスチーム女子は、デキていた。兄の手伝いに寡黙に取り組んでいたトニだったが、女子の華やかさにも惹かれ、ダンスチームに入った。最初は全く踊れないし、女子の仲間にも全く入れなかったトニだが、次第にピアスやマニキュアなども覚えていく。しかし、なぜかダンスチームに謎の発作が次々と襲っていき、徐々にトニも不安になり始めるが... 2016年のサンダンス映画祭で上映され、注目を集めている作品。主演のロイヤルティ・ハイタワーがこれをきっかけに大手のエージェントと契約したほど。NY大で撮影技師を学んだアンナ・ローズ・ホルマーのデビュー作。デビュー作でここまでの映画を作った事も話題になっている一つである。生々しくも淡々とした語り口が面白く、オスマン・センベーヌのかの『Black Girl』をも思い出させる作品。奇妙な旋律も印象的。ただ私は、この映画で唯一分かりやすいキャラクターであるお兄ちゃんと、最初から心開いていたビージーに心惹かれた。 女の子の世界を女性が淡々と捉えた新感覚の作品。これからが楽しみになるのは、間違いない! (Reviewed >> 9/1/16:VODにて鑑賞) |
●● 100本映画 ニューヨークを舞台にした内気だけどボクシングやっている女の子が女の子でいる事に目覚め成長していくドラマ作品。ベニス映画祭やサンダンス映画祭で公開。公開と同時に主人公を演じたロイヤルティ・ハイタワーが話題になった作品でもある。監督は、長編デビューとなるアンナ・ローズ・ホルマーというニューヨーク出身の白人女性。ニューヨーク大で撮影技師としての勉強をした。所謂、男の子ぽい女の子が女の子として目覚めていく映画はあるけれど、恋を通してではなく、仲間にフィットしたいとオシャレになるのが、実にリアリティがある。女同士って、仲間で戯れる事が非常に多いので、そこを外れた時の疎外感は多分男性の倍はあると思う。別にいいやと思っていても、やっぱり蚊帳の外は寂しいものなのですよね。で、最初は半信半疑でもオシャレってやってみると意外と楽しい。と、私もローティーンの頃に趣味が男ぽくて、昔からジャニーズとか苦手で、女子の輪にあんまり入れなかったりで、どちらかというとこの映画の主人公寄りなので分かるわーと思いました。監督もそうだったんじゃないかな?写真検索してみたけど、だろうねー、そうだろうねー感あるね。 先に書いたように主人公を演じたロイヤルティ・ハイタワーが話題になったけれど、私はお兄ちゃん役も好きだわー。お兄ちゃん頑張り屋さんだし、優しい。でも普通の男の子ぽさもあって良い!そして、主人公と仲良くなるビージーちゃんも可愛い!主人公と全く正反対のタイプ。もう最初から他人に心全開な子。開ききっている。羨ましい程に。 なんていうか、物語の語り口が淡々としている。その辺は凄く最近のインディ映画ぽさがあった。と同時に他とは違ってアフリカ映画のインディぽさもあった。音楽とか雰囲気があのアフリカ映画の名作ウスマン・センベーヌ監督の『Black Girl / 日本未公開 (1966)』ぽいなーとも感じた。でも話の上手さはセンベーヌ程ではないですけど。最後がとってもふんわりしている。で?何がそうだったんだろう??とも思ってしまう程のふんわり感。いいシーンではあるんだけど、着地点としてぼんやりかなー。でもこれから気になる監督ではある! (1494本目) |
●● トリビア 2016年のサンダンス映画祭にてプレミア公開され、主役を演じたロイヤルティ・ハイタワーが大注目を集めている作品。11歳のトムボーイな女の子の物語。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt4238858/https://en.wikipedia.org/wiki/The_Fits_(film) Not available from Allcinema |
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