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Cast >>Chadwick Boseman (Jackie Robinson), Harrison Ford (Branch Rickey), Christopher Meloni (Leo Durocher), Nicole Beharie (Rachel Isum) ...
Director >>Brian Helgeland
Writer >>Brian Helgeland
Producer >>Thomas Tull
Genre >>Biography
Country >>USA
Release (US) >>04/ 12/ 2013
Release (JP) >>11/ 11/ 2013

 総合ポイント 3.5点/5点満点中
内容 >>3 演技 >>5 演出 >>3 音楽 >>3

 レビュー
"We go hard! I'm Jackie Robinson, Except when I run base, I dodge the pen"
第2次世界大戦後、ジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)は、二グロリーグのカンザスシティ・モナークスで野球選手として活躍していた。メジャー・リーグのブルックリン・ドジャースの会長ブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)は、チーム補強で黒人選手を入れる事を検討していた。しかし時代は黒人と白人の融合は許されておらず、メジャー・リーグでも同じだった。しかし、リッキーはジャッキー・ロビンソンならその壁を破る事が出来るかもしれないと、契約を交わすのだった。しかし、ロビンソンとリッキーの前には外部だけでなく、チーム内での反発という大きな壁が待っていたのだった...

偉大なる野球選手であり、歴史を変えた人物と言ってもいいであろうジャッキー・ロビンソンを描いた映画。子供向けの絵本にもなっている位である偉大な人なので、ジャッキー・ロビンソンの物語は壮大である。まずプロになる前からドラマがあった。しかしこの映画はドジャースに入団するちょっと前から遡って、プロとして認められるまでという短い期間でリッキーとの関係を濃厚に描いている。ロビンソンを演じたボーズマンと、リッキーを演じたフォードの演技はとにかく見ものである。ボーズマンは、ロビンソンの試合中のフォームを緻密に研究したそうである。そしてフォードも、今までのヒロイックな人物像にリッキーの人間らしさをプラスしたキャラクターを作り上げていた。
しかし、話は飛びがちで編集に違和感を感じた。そしてスコア音楽があまりにも煽っているので、余計に私の涙腺は閉じた。物語も、白人の観客には受けが良いだろうというのを感じる。黒人の観客にはごく見慣れたテーマである。

ロビンソンの白人と統合していく苦悩は物凄く感じた。でもロビンソンの苦悩は、その前からずっと続いていた。生まれてから母親に育てられていた時も、大学に入る時も、軍人としても... そこも大事なロビンソンの一部だ。
(Reviewed >> 4/12/13:劇場にて鑑賞)

 100本映画
メジャー・リーグの歴史を変えた... いや確実に黒人の歴史を変えたジャッキー・ロビンソンの自伝映画。ジャッキー・ロビンソンの映画はモハメド・アリ程ではないけれど、多い。モハメド・アリも本人出演で作っていたけれど、ジャッキー・ロビンソンも本人出演で「The Jackie Robinson Story / ジャッキー・ロビンソン物語 (1950)」を作っている。しかも妻役にまだ有名になる前のルビー・ディが演じている。分かりやすく、道徳的。アメリカではこのDVDはかなりの廉価で売られている。なにせ本人が演じているので、すべてに於いて説得力が半端ない。

この映画はロビンソンが、メジャー・リーグのブルックリン・ドジャースに入団するちょっと前から遡っている。ちょうど第二次世界大戦後。黒人は戦争に参加し、アメリカのお国の為に戦ったが、戦争から帰ってきても、その功績が認められる事はなく、どこも人種で分離されていた。それは南部だけじゃない。その当時、人々が夢中になっていたスポーツは野球。そこでも人種は分離されていた。黒人はどんなに才能があっても、メジャー・リーグには参加出来なかった。そこでガス・グリーンリーが2期目となるニグロ・リーグを発足する(その前からニグロ・リーグはあった)。そんなニグロ・リーグ時代に描いているのが「The Bingo Long Traveling All-Stars & Motor Kings / 日本未公開 (1976)」だ。ビリー・ディ・ウィリアムスとジェームス・アール・ジョーンズにリチャード・プライヤーが共演している日本では未公開の佳作。フィクションではあるが、1930年代の黒人とニグロ・リーグの苦境が上手く描かれている。黒人自身がリーグ設立するまでが描かれているので、ガス・グリーンリーのニグロ・リーグを思わせる。

そんなニグロ・リーグで活躍していたのがジャッキー・ロビンソン。映画では描かれていないが、生まれはジョージア。しかし父親が蒸発したので、その後すぐにカリフォルニアに移住。様々なスポーツで頭角を現し、地元の短期大学に通うも、更に飛躍しUCLAに転入。中退し、その後戦争が始まって徴兵される。ボクサーのジョー・ルイスに見出されて、軍のオフィサー候補学校に入学した。しかし、テキサスにある基地に移動する際に、バスにて黒人の訓練生は後ろの席に移動しろと言われた。南部に存在するジム・クロウ法のせいだ。それに拒否したロビンソンと他の黒人たちは軍法会議にかけられる。それを映画にした「The Court-Martial of Jackie Robinson / 日本未公開 (1990)」なんていう作品もある。しかも1950年の自伝映画ではロビンソンの妻を演じていたルビー・ディが、この映画ではロビンソンの母親役なのも面白い。

そしてその後に無罪になり、軍を除隊。そしてニグロ・リーグのカンザスシティ・モナークスに入団。それが第二次世界大戦後で1945年。この映画の始まりである。黒人が誰もいないメジャー・リーグに入る事で、白人の人々は反発する。彼等にとっては黒人なんかと一緒には無理!なのである。それを観るのも苦痛。白人ファンは反発する。それだけじゃない、白人だけのチーム内でも一緒にプレイするのは嫌だし、その後に一緒にシャワーを浴びるのも絶対に無理!なのだ。しかし、ロビンソンをメジャーに入れた張本人であるブランチ・リッキーはなんとかロビンソンをチームに入れようとする。

まー、リッキー演じたハリソン・フォードがビックリした。ハリソン・フォードは我々を楽しませる俳優であって、決して演技派なんかじゃなかったと思っていた。この映画では、今までのイメージを一新している。リッキーの事は知らないけど、あんな感じだったんだろうという説得力が半端ない!本当に「ビックリした」という言葉がしっくりくる今回の演技。ロビンソンを演じたチャドウィック・ボーズマンも良かった。馴染みのない顔だけに、あっさりとロビンソンだと受け入れられる。ニコール・ベハリーはここでも何度も書いている通り、私は早くから彼女には注目している。納得のキャスティング。第2のケリー・ワシントンとして、ワシントンの存在を脅かす程に成長してくれる筈だと信じている。そして、この映画で嬉しい発見はウェンデル・スミスを演じたアンドレ・ホランド。アンソニー・マッキー的な成功を期待出来る。ホランドは、ロビンソンの成功の鍵を握る影の男を演じている。ウェンデル・スミスは、ピッツバーグの新聞社でスポーツライター。今でいうステファン・A・スミスだね(日本では無名か!)。

感想でも書いた通り、ジャッキー・ロビンソンの話は壮大。この映画はロビンソンの一番有名な物語を一部取り出して濃厚に描かれている作品。この作品、編集がイマイチなんだよね。話があっちにいったり来たり。途中で、変に飛んでしまう時もある。でもやっぱりロビンソンのその功績は、やっぱり子供時代にもあるし、大学時代にもあるし(この映画でリッキーの台詞でそれを伺えられるし)、軍人時代にもあったと思うんだよね。

音楽も煽り過ぎ。ここ感動する所ですよー的なスコアが多い。予告CMで使われていたジェイZの曲「Brooklyn Go Hard」の方がテンション上がる。それにしてもこの前記事になっていたけれど、黒人の野球離れが進んでいるらしい。うちの夫もリトルリーグで活躍したくせに、野球の試合は全く見ない!そんな夫になぜ野球を観ないのか聞いたら「つまらないから!」と一刀両断された。なので質問を変えて「なぜ野球ではなくフットボールを選んだのか?」という質問に、「フットボールの方が人気でモテるから」とこれまた一刀両断。なるほど。私も昭和に父が見ていて、裏のバラエティが見たいのに観れない&野球延長でバラエティが観れないというトラウマから今でも好きになれない。何か野球界の銀座の飲み屋臭さが苦手だ。しかし、ジェイZがNBAのブルックリン・ネッツの経営を完全に撤退して、今度は野球のエージェントになるそうだ。若者はすぐジェイZの真似したがるから、野球の人気の無さにも歯止めが掛かるかしら?

なんだろう?悪くはないけど、ジャッキー・ロビンソンの映画としては物足りない気がするんだよね。私には何か刺さってこなかった。白人観客の為の映画かなー。ロビンソンの我慢大会。やっぱり元々制作する予定だったスパイク・リー監督でも観たいわ!同じキャスティングで。

 トリビア
野球界で人種の壁を壊したジャッキー・ロビンソンの自伝映画。ロビンソンに扮するのが「The Express / エクスプレス 負けざる男たち (2008)」などに出演していたチャドウィック・ボーズマン。妻になる女性を「Shame / SHAME -シェイム- (2012)」のニコール・ベハリーが演じる。ブランチ・リッキーには、あのハリソン・フォード。

 その他

 受賞歴

 サウンドトラック

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 リンク
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 インフォサイト
http://www.imdb.com/title/tt0453562/
http://en.wikipedia.org/wiki/42_(film)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=346143

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Last Modified: 2012-09-22
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