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●● レビュー Comedy is Painレジー・シンクレア(ガイ・トリー)は、父の事業の成功でLA郊外の裕福な家庭に育ったが、コメディアンになる事を夢見ていた。母の死をきっかけに家を出てLAに移った。コメディクラブに出演するようになって、同じコメディアンのトゥルー・ドッグ(ダリン・ヘンソン)やボー・クラーク(トッド・ウィリアムス)、ディディ(タミ・ロマン)等と親交を深め助け合っていくが、成功の影に問題が潜み彼等を蝕んでいくが... 「Comedy is Pain」は、今は監督として活躍しているコメディアンのキーネン・アイヴォリー・ウェイアンズが言った言葉。そういえば、クリス・ロックのスタンダップツアーでも「Bring the Pain」というタイトルがあったっけ... コメディとは面白い物の筈なのに、なぜか「Pain」苦痛が付きまとう。でも笑いは人生の鎮痛剤。笑う事で私達は多くの「苦痛」を和らげてきた筈だ。でも、その笑いを提供するコメディアン達の苦痛は大きいのかもしれない。今までは、コメディ映画=面白い笑える物だった。今回もそのつもりで見ようと思ったが、思いがけず面白く切ないドラマに出会えた感じ。ラストは強烈に切なく、しかも面白い。クリス・クロスの「ジャンプ」が流れる。とんでもなく軽い曲に、思わず主人公の2人も笑ってしまう。また主人公がスタンダップコメディアンという事で、台詞も機知に富んでいる。ラストの「お前は全然助けてくれてないよ」という台詞には、緊迫したシーンだからこそ思わず笑えてしまった。そして、そこにコメディが背負う切なさを感じた。コメディに潜む苦痛がドラマチックに描かれていていい。更には、コメディアンだからこそというよりも、1人の人としての問題もいろいろと含んでいたのも興味深い。 笑いを生んできた人々の苦痛。私達に笑いを提供してくれているコメディアン達の抱える苦痛。我々の鎮痛剤も、多くの痛みを抱えている。笑うという行為で、今度は私達が彼等の鎮痛剤になれば... 若い鎮痛剤達に思わず声援したくなる、そんな映画だ。 (Reviewed >> 8/29/07:DVDにて鑑賞) |
●● 100本映画 Not Yet |
●● トリビア 人気ラジオDJのラス・パーが監督・原案・脚本を務めたインディ映画。「アメリカンヒストリーX」のガイ・トリー、TV版「ソウル・フード」のダリン・ヘンソン、「バーバーショップ」のアンソニー・アンダーソン等が出演している。 また本物のスタンダップコメディアンのレッド・グラント、マイケル・ブラックモン、メラニー・カマーチョも登場している。 |
●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト http://www.imdb.com/title/tt0486611/Not available from Wikipedia Not available from Allcinema |
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