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●● レビュー |
●● 100本映画 "She Works Hard for the Money"ドナ・サマー、ディスコの女王。ディスコ世代ではないが、ドナ・サマーの名前も歌声ももちろん知っている。洋楽が好きなら、どこかで必ず聴いたことがある。それほどの知名度があった歌手だ。そのドナ・サマーが2012年に他界。もう11年も前になる。娘は、女優として活躍するブルックリン・スダノ。その娘が、『Music by Prudence / 日本未公開 (2010)』にてアカデミー賞を受賞しているドキュメンタリー映画の重鎮となりつつあるロジャー・ロス・ウィリアムズと共に製作したドナ・サマーのドキュメンタリー映画。HBO配信サイトにて配信。 大ヒット曲「愛の誘惑(Love to Love You, Baby)」を艶めかしく歌うドナ・サマー。自身の人生には秘密があると明かすドナ。まだ家庭用が普及していなかったが、業務用のカメラを買って、家族や仲間と楽しくふざけ合う、それまで見たことがなかったドナ・サマーの一面が明らかになっていくとともに、彼女の苦悩も表面化していく... 娘のブルックリン・スダノが監督しただけあって、プライベートなドナ・サマーが映像とともに明らかになっていくのは、ならではある。プライベートを明らかにしたことで、彼女が大切にしていたものまでもが見えてくる。「歌」と「娘たち」だったことは明らかだ。プライベートな映像でもほぼ常に歌っているのが印象に残る。しかもその歌声がプライベートですらブレていないのが凄かった。天性の歌手だった。こんなに上手かったんだなーと改めて思ったし、その彼女の歌の魅力にも気付けた。歌声にストーリー性があった。それと同時に苦悩が見え隠れする。名声を手に入れたことで失っていくバランス。母に、妻になりたいと思っていても、人気がそれを許さない。そして本作では娘たち側の気持ちや状況も明らかになっていく。失言疑惑があるまでLGBTに絶大な人気を誇っていたドナ・サマー。彼女の常にオシャレなところも人気だったように思える。それが似合うスタイリッシュな人だった。生き様も。 MTVが生んだヒット曲「情熱物語(She Works Hard for the Money)」は彼女にとって誇りに思える作品だったことが分かる。女性のために何かできたことが嬉しく誇りなのだ。この曲が示す通り、彼女は仕事に懸命だった。大切に育てた娘が母の生き様を美しく映画に残す... そのことがドナ・サマーという人を何よりも物語っているのだった。 (1854本目) |
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●● その他 |
●● 受賞歴 |
●● サウンドトラック Soundtracks not available |
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●● インフォサイト https://www.imdb.com/title/tt16442822/https://en.wikipedia.org/wiki/Love_to_Love_You,_Donna_Summer Not available from Allcinema |
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